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第7回
「2007年問題
(前編:情報システムに
おける2007年問題)
日本企業で基幹系システム(大型汎用機やオフコンによるレガシーシステム)を最初に構築し、これまで運用・保守を行ってきたベテラン・エンジニアがそろって定年を迎え、今後、企業のシステムメンテナンスが困難になるといわれる問題のこと。団塊の世代で一番多いとされる1947年生まれの人々が60歳となり、定年を迎える“2007年”に象徴させて表現している。



ベテランがどんどんリタイアしていく!!

ドクター、2007年問題って知ってますか?
   
もちろんですよ。昨年から一般のメディアでも耳にするようになりましたね。
   
2000年問題って騒がれた時がありましたけど、2007年にも何かが起こるんですよね?また、会社に泊まり込みとかしないといけないのかなぁ・・・・
   
キクミさん、違います(笑)2000年問題はプログラムの年号という局所的な問題でしたが、2007年問題は「人の問題」。
つまりプログラムを作り上げてきた人に対する問題なんです。
   
えっ?人の問題??ですかぁ・・・・?
   
そうです。団塊の世代の大量退職で引き起こされる問題が2007年問題なのです。すでに2007年問題は始まっているんですよ。
 

Dr.ジョブー
Dr.ジョブー
人事・労務コンサルタント。スタッフ5名の会社経営、35歳。「職場を元気にする!」をモットーに日々転職、就職の相談にのっている。
ナンデモキクミ
ナンデモキクミ
サービス業に従事するOL、30歳独身。仕事にヤリガイを感じつつも、シングル状態を焦り始めている。
 
キーワード解説
2007年問題 西暦2007年問題とは、長年企業において大型汎用機などの基幹系システムを開発・保守してきたベテランが引退してしまい、今まで培ってきた技術やノウハウなどが継承されず、基幹系システムの維持が困難になる現象を指しています。



情報システムにおける2007年問題
団塊の世代の方ってどんなことをされていたのですか?
   
コンピューターが導入された1960年代は、大型汎用機やオフコンによる「レガシーシステム」と呼ばれる基幹系システムが構築されました。
そのシステムを最初に構築し運用・保守を行ってきたのが今の団塊の世代です。
   
レガシーシステムというのは難しいのですか?
   
運用管理そのものが非常に複雑なんです。複雑な上に、数十年にわたる運用と共に改築が重ねられているシステムなんです。

当時はコンピュータの処理能力も低かったので、人間の頭脳をフルに発揮し、知恵を絞りながら築き上げていったのです。例えるならば3階建ての木造マンションを無理矢理プレハブ5階建てのマンションにしているようなもの。
   
むむむ・・・・・古いコンピューター言語で書かれた超複雑なシステムというわけですね。なんとなく失われた古代技術って感じがしますねぇ。
   
若手のエンジニアは特定のハードに依存しないWindowsやUNIXなどで構築されるオープンシステムを担当していたので事実上の棲み分け状態になっていて、知識的にも、技術的にも継承できていないのが現実です。

ベテランの経験とノウハウを持って運用されてきたシステムが技術継承されずにブラックボックスとなり、これ以上発展が望めないばかりか、正常に稼働させることも容易でない。さらに、将来的にシステムの再構築が必要で莫大な費用がかかってしまうと心配されているのです。
このままシステムの継承がなされていないままだと・・・・
   
大変なことになってしまうっ?!
   


 


既にトラブルは始まっている!?
レガシーシステムを構築した団塊の世代の技術者って1947年生まれの人達ばかりじゃないですよね?すでに具体的に弊害とか出てきているのでしょうか?
   
そうですね、具体的な弊害といった面も、すでに現れ始めています。大手銀行の合併時相次いで発生した、口座の二重引き落としなどといった口座振替システムのトラブルが、2007年問題に関連する事例だと言えるでしょう。
   
技術的に理解できないようなブラックボックスがあったのですか?
   
原因については諸説あり、いろいろな事例が複合的に絡み合っているのですが、技術的な問題よりも過去の経緯やいきさつなどから現在に至るまでの業務の流れです。
個別の例外処理などが多く存在するので、長年業務に精通して保守を手がけてきたベテランでないと、仕様の漏れが生じてシステムを修正できない状態になっているのです。
   
それぞれに継ぎ足してきた部分というのが、完全に引き継ぎ出来ていないのですね。
   
システムは業務と一体化しているケースが多いので、強引に移行しようとすれば大きな障害を招くおそれがあるんですね。
特に金融機関などで、いまだにレガシーシステムを中心としたシステムを使い続ける要因はそこにあるんです。
   



 

まとめ  待ったなしの2007年問題 対策は?
システム運用の引き継ぎが出来ないまま、団塊の世代がいなくなったら・・・・・どうなってしまうのですか?
   
情報システムに障害が発生する可能性も否定できませんね、怖い話ですが。だからこそ今企業はこの問題に取り組んでいる真っ最中です。方法は大きく分けて二つ・・・
  1. 従来の企業内システムを捨て去り、新たなインフラや運用体制を築き上げる。
  2. 団塊世代の雇用を継続し、技術継承に努めてもらう
1.は究極の理想論ですが、インフラの構築に失敗するというリスクがあり、また費用の面でも難しいところから多くの企業では2.の方法を選択しているようですね。
   
なんとなく過疎地の伝統工芸に通じるところがありますね。
   
そう!その通り!!2007年問題は何も情報システムだけの狭い問題ではないのです。団塊の世代からいかに下の世代にノウハウや経験が継承できるか。

2007年問題の本質は団塊世代の“知識と経験の引き継ぎ”というすべての産業に共通する問題なんですね。次回は団塊世代の継続雇用について人事面から2007年問題を捉えてみましょう。
   
次回につづきますっ!


 
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