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平成18年5月28日更新 BuckNumber一覧 >>
 
変わる大学の就業支援 ─新しい取り組みがスタート─
 
産経一家の人たち
◆父・太郎(53歳)…中堅企業の人事部長
◆母・フジ子(50歳)…主婦
◆長男・一郎(27歳)…入社五年目営業スタッフ
◆二男・次郎(22歳)…社会人一年生
◆長女・花子(21歳)…大学三回生
大阪学院大学でのカウンセリング風景
大阪学院大学でのカウンセリング風景


 株式会社関西雇用創出機構が、大学との連携を進めている。関西大学(大阪府吹田市)と卒業生の就業支援で手を組み、大阪学院大学(同)とは在校生の就職支援で提携。同機構の山本絹子代表取締役社長を交え、前者の事業を推進する小倉寿雄営業企画部長と、後者のプロジェクトを現場で支える若林真理大学・専門学校プロジェクト担当リーダーに話を伺った。


卒業生にも積極的な就業支援


今回、関西大学と提携され、卒業生の就業支援を始められた経緯からお聞かせください。


山本
 関西大学は、従来、在校生中心の就業支援に積極的に取り組んでこられていました。しかし、卒業後2、3年たつと、卒業生が会社や仕事のことで相談に来られるケースが目立ってきたというお話があったのです。これは、一部の方の事情なのだろうか?背景にはより大きなニーズがあるのではないのだろうかと考えたのです。前年に比べても、新卒者の求人状況はより活発になっています。就職を目指す皆さんが自分にあった仕事に就くことを目指して頑張っていらっしゃいます。
しかし、不幸にも就職した会社が合わないこともあります。その時、どのように対応するのか?そのような卒業生に大学としてどう支援することができるのか?大学の就業支援もさらに充実したものを目指す方向にあります。その流れを受け、関西大学の理事長とお話しさせていただく中で、この話がまとまりました。そしてこの担当者が、小倉です。

小倉
 最初に相談させていただいたのが去年の十月。システムがスタートしたのが十一月ですから、本当に迅速でした。やはり、必要性が高かったと思います。

山本
 実際に動き始めると、OBの方から「何か手伝えることがあれば言ってほしい」というお声を頂いたりして、とてもうれしく感じています。


具体的にはどういう形で、卒業生の相談に応じているのですか?


 談
小倉 寿雄氏
(株)関西雇用創出機構 
営業企画部長 
小倉 寿雄氏
若林 真理氏
(株)関西雇用創出機構 
大学・専門学校
プロジェクト担当リーダー 
若林 真理氏
山本 絹子氏
(株)関西雇用創出機構 
代表取締役社長 
山本 絹子氏
小倉
 多いのは、自信をなくされている方。私自身にも経験があるので分かりますが、まず自信を持っていただくことに配慮します。そして、カウンセリングの基本である「聞くこと」を徹底しています。じっくり、時間を取って、話を聞いているうちに、本人自身に「気づき」が生じます。ここがポイント。アンケートなどにも「大変良かった」「すっきりしました」というご意見が全体の99%を占めています。時間にすると六十分から九十分程度。時間がたつにつれて、目頭を押さえるような方もいらっしゃいますね。
関西大学では、これまで、年間、200人程の卒業生が相談に就職課を訪ねて来ました。当社に相談に来られた方は発足後二カ月で、その数字を超えてしまいました。直接来られる方には専門のカウンセラーが話をお聞きしますし、一度来られた方は電話相談なども行います。当社のもつ企業情報の提供も行っています。
 山本 この仕組みは、ますます充実し、拡大していくのではないかと思います。 

小倉
 実際、関西大学も、私立大学の実務者の方々が集まる会合で、このプランを発表され、啓蒙されていました。

山本
 大学を卒業後、就職して3年、4年たつと、いろいろと悩みが出てきます。若年層の問題解決を就業支援という形でサポートできればと考えています。また、一方では、在校生に対するケアも必要です。単位の取れる就職セミナーを開催するなど、ずいぶん時代とともに変化して来ました。ただ、各大学さんとも、一人ひとりの学生とゆっくり話ができる環境がありませんでした。

小倉
 当社では、大阪学院大学と連携を取り、校内にキャリアデザインルームという場所をつくりました。普通、大学では就職課をキャリアセンターと言いますが、それとは別にさまざまなご相談にのっています。


実際に相談現場で対応される若林さんいかがですか?  


若林
 現在、九時から四時まで大阪学院大学に詰めています。相談内容は学年によって違います。二年生は就職活動自体がよく分からないという声を聞きますし、四年生になると、周りは就職が決まっているのに、自分はまだ決まっていないということで、焦っている様子の学生さんも見受けられます。

小倉
 若林以外に、常駐で一名の男性を派遣しています。また、現在は、火木土の週三日、製造、流通、金融などの専門の方を、試験的に派遣し、専門的な相談に当たっています。この取り組みも学生さんに好評です。

山本
 会社を興したいとか、元気のある学生が出てくれば、もっと社会が活性化すると思います。


 
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小倉

 大阪学院大学はアントレプレナー(起業)支援にも積極的で、最近も「起業したいので登記の方法を教えてほしい」という学生さんが相談に来られました。他にもアパレル関係のネット事業を立ち上げるために準備している学生さんもいます。

山本
 この動きがもっと活発化すれば楽しいですね。  
 

従来の就業活動に比べて、現在の若者を取り巻く環境はいかがでしょうか?  


山本
 昔と違って、今は基本的に何をしても食べていける時代です。けれど、いい働き方を身につけることは、その人にとって一生の問題。以前は貧しさが若者たちを教育してくれていましたが、今はそれがなくなり、一人ひとりが、社会に何をもって貢献するかという姿勢が問われている時代です。そのためには、大学の役割がものすごく大切になってきています。
今後、社会に必要とされる人材を輩出するところが残り、そうでない大学は淘汰される時代がやって来ます。そのために私たち産業界と大学が提携して、力を発揮する必要があります。さらに連絡を取り合い、研究を怠らず、いろいろと考え進めていく予定です。


お忙しい中、ありがとうございました。


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